「内向型の人を救う」「内向型を世の中に広める」をミッションに活動している内向型プロデューサーのカミノユウキ(@YukiKamino)です。
ぼくは以前、自分の性格が嫌いで、克服しようと思っていました。
あなたも内向的な性格がイヤで克服したいなと思ったことはないですか?
でも残念ですが、克服することは不可能なんです。
なぜなら内向型か外向型かは生まれた時に決まっているから。
「いや、がんばれば内向型も外向型になれるんじゃないの?」
「環境によって性格が変化することもあるはず」
と思われた方はぜひこの記事を読み進めてみてください。
内向型か外向型かは生まれた時から決まっている
ハーバード大学のジェローム・ケーガン教授が行なった実験を紹介しましょう。
生後4ヶ月の赤ん坊を対象に行ったものです。
ケーガンらは、生後四ヵ月の赤ん坊に慎重に選んだいくつかの新しい体験をさせた。録音した声を聞かせたり、色鮮やかなモビールを見せたり、先端をアルコールに浸した綿棒を嗅がせたりしたのだ。それらの未知の体験に対して、赤ん坊たちはそれぞれに反応した。全体の約二〇%は元気よく泣いて、手足をばたつかせた。ケーガンはこのグループを「高反応」と呼んだ。約四〇%は静かで落ち着いたままで、時々手足を動かすものの、さほど大きな動きではなかった。ケーガンはこのグループを「低反応」と呼んだ。残りの約四〇%は「高反応」と「低反応」との中間だった。ケーガンは物静かな一〇代に成長するのは「高反応」グループの赤ん坊だと予測した。
参考:内向型人間のすごい 力静かな人が世界を変える(スーザン・ケイン)
生後四ヵ月の赤ん坊に刺激を与えた時、よく反応するグループとあまり反応しないグループに分かれたようです。
子供たちの多くが、ケーガンが予測したとおりに成長した。モビールを見て盛大に手足を動かして騒いだ二〇%の「高反応」の赤ん坊の多くは、思慮深く慎重な性格に成長した。激しく反応しなかった「低反応」の赤ん坊は、大らかで自信家の性格に成長している例が多かった。言い換えれば、「高反応」は内向的な性格と、「低反応」は外向的な性格と一致する傾向が見られた。
参考:内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える(スーザン・ケイン)
刺激に対して、よく反応するグループは成長すると内向的な性格に、
あまり反応しないグループは成長すると外向的な性格になりました。
図で表すとこのようになります。
つまり、内向型や外向型というのは生まれながらに決まっているということです。
なぜ内向型は生まれながらに決まっているのか?
それは内向型と外向型では遺伝子や脳の構造が異なっているから。
具体的には、刺激への感受性や情報の処理方法などです。
このような生まれ持った特性があるので、赤ん坊の時の刺激への反応の違ってきます。
また、遺伝子や脳の構造は、成長しても基本的に変わることはありませんので、刺激に反応する赤ん坊は成長すると内向的な性格になるのです。
内向型に生まれた人はずっと内向型のまま。
途中で外向的な性格になることはできません。
(外向型の仮面をかぶることが可能かもしれませんが、本当の意味で外向型にはなれません…)
脳の構造や遺伝子については複雑なので、詳しい解説はまた別の記事にまとめようと思います。
内向型の本質的な特徴も生まれながらに決まっている
内向型の人には次のような特徴があります。
・じっくり考えてから話す
・慎重に行動する
・1人もしくは少人数で過ごすのが好き
これらの特徴も、脳の構造や遺伝子的な違いによって決まっているので、内向型の人は生まれながらに持っているものです。
内向型の人はずっと内向型のままであるのと同様に、この特徴も変わることはありません。
ぼくも以前は内向的な性格を変えたいなと思っていましたが、このことを知ってからはいい意味であきらめました。
「内向型の特徴を受け入れよう。」
「内向型のいいところを活かしていこう。」
そう思えるようになりました。
内向的な性格は決してネガティブなものではありません。
克服するのではないく、強みとして活かしていけばいいんです。
まとめ
内向型は遺伝子的に決まっていると知れば、いい意味であきらめることができませんか?
内向的な性格を変えることができないなら、受け入れるしかないですよね。
もちろん、今すぐに受け入れることができないかもしれませんが、少しずつ納得できるよう理解を進めてみてください。
《参考文献》